長野市の大学受験英語専門・プロ家庭教師のイガラシ

長野市、中野市、小布施町、須坂市で大学受験英語に特化したプロ個人家庭教師のイガラシのブログです。

大学卒業後に長野に戻るなら観光業が面白い

 ご存知の通り、現在の日本の人口は約1億2000万人です。今の10代が大体60歳前後になる2065年頃には、これが9000万人を割ります。人口が減るどころか、人口に対する高齢者の割合も激増します。

 

そうするとどうなるのか、一つには「内需」が減る問題があります。内需とは国内需要のことです。日本の多くの企業、長野県の企業もそうですが、基本的に日本人に対してモノやサービスを売って利益を得ています。これが内需です。しかし今後は日本人の数が激減するので、内需に頼る企業は利益が減少します。至極当たり前の話ですね。なので将来あなたが内需に頼る企業に入社して、残り続けると、あなたの収入は全く上がらず、あなたの親の世代と同じように働いていても、あなたの親の生涯収入の半分程度しか得られない、なんて可能性も余裕であります。いや、可能性というか、必然的にそうなります。

 

では、どうするべきなのか。それを回避する選択として「外需」に頼る企業で働く、があります。外需とは国外需要のことで、つまりは海外のお客さんにモノやサービスを売って利益を得ることです。将来、貧困に喘ぎたくなければ、外需産業に身を置きましょう。

 

外資系の会社だったり、海外で就職をするのも全然ありですが、大学卒業後は長野県に戻りたい、長野で働きたいと考えている方は、『観光業』がオススメです。

 

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論

デービッド・アトキンソン 新・観光立国論

 
 

内需が先細る日本は、どう考えても外需を増やしていくしかありません。その中で大きな伸びしろ残されているのが『観光業』なのです。既に日本は観光立国として有名で多くの外国人が訪れている、というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、それはウソです、現状は全然大したことありませんよ、という主張がこの本では展開されています。この本の著者はイギリス人で、アメリカの超大手証券会社で働いた後、京都へ移り住み、現在は日本の文化財を修復する小西美術工藝社という会社の社長を務められている方です。日本について非常に造詣が深いイギリス人の視点で、日本の観光業に対しての「甘さ」を突いています。

 

単純に言うと、外国人は日本に全然来ていません。旅行先として日本は選ばれていません。日本は観光後進国なのです。2013年の観光客到着数ランキングでは日本は26位、観光収入ランキングでは21位です。上位は欧米や東南アジア、トルコ、オーストラリアなどの国々が占めていて、どちらのランキングでも日本は中国や韓国に負けています。韓国にすら負けている現状で日本が観光立国とは決して言い難いです。

 

著者は観光立国になるための4条件として「気候」「自然」「文化」「食事」を挙げています。極端な気候でなく、自然が豊かで、歴史などの文化財があり、食事が美味しい。ランキング上位のフランスやスペインなどは見事にこれを満たしています。そして、日本もこれを満たす数少ない国の一つなんです。しかし現状はランキング20位にすらはいれていません。

 

なぜか。原因はいくつかあります。日本のプロモーション戦略ミスや、海外観光客にとって不便なサービス(海外では当たり前のクレジットカードが券売機で使えない、多言語に対応していない等)、超富裕層向けの高級ホテルが少ない、などが挙げられます。

 

特に、日本は「おもてなし」を無意味に強調し過ぎです。日本のおもてなしは素晴らしい、なのでどうぞ日本へ来てください、と。そもそも、おもてなしはそれを受け取る側がどう感じるか、どう評価するかであって、発信する側が「俺たちのおもてなしはすごいんだぜ!」なんてわざわざ言うもんじゃありませんよね。かなり痛々しいです。おもてなしの受け取り方は、当然人によって違います。例えば、海外ではレストランでどの客がどの料理をオーダーしたのかウエイターが覚えているのが当たり前で、日本のレストランでの「●●を注文されたお客様~」的なセリフが理解不能らしいです。最低限やるべきことすら出来ていないと捉えられてしまうんです。これでおもてなしの国とか、お客さんからしたら失笑モノです。

 

そもそも、おもてなしが評判だからと言ってわざわざお金と時間をかけて海外旅行しません。海外旅行をする目的は「気候」「自然」「文化」「食事」なんです。どこの国へ行ったって、お金をそれなりに使えばそれなりのおもてなし、サービスが受けられますから、旅館で働いたことのある私からすれば、繁忙期のおもてなしなんてひどいもんです。数をこなすことにいっぱいいっぱいで、それどころじゃありません。おもてなしが良いですなんて自分からは口が裂けても言えないです。

 

日本の致命的なミスは、謎の「おもてなし」アピール。これをまずやめましょう。「気候」「自然」「文化」「食事」ここをガンガンアピールしてお金をぶっ込んでいくべきなんです。そうすればポテンシャル的には世界最上位の観光立国になれるんです。

 

長野県は、県単位でみても「気候」「自然」「文化」「食事」の4つをすべて満たしていると思います。夏は暑すぎず冬は冬らしい寒さ、善光寺松本城、いうまでもない大自然、食事も美味しい。確実にポテンシャルが高い県です。伸びしろがめちゃくちゃあります。将来的には観光業に従事して長野を経済的に盛り上げていくのは素晴らしい選択だと思います。内需に頼りっぱなしの衰退産業とは違って、伸びていく産業というのは、夢がありますよね。なので、英語を今のうちに勉強しておきましょう。観光業でなくても外需に頼るのであれば、英語は必須条件です。受験勉強の英語は、将来的に英語を運用するのに絶対に役に立ちます。

 

長野市中野市小布施町須坂市の大学受験英語専門・プロ家庭教師のイガラシ

https://yutaigarashienglish.wixsite.com/nagano